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CedarScent
- 家族構成: 店主夫婦とお客様
- 用途: 飲食店
- 所在地: 大分県大分市
- 構造: 鉄骨造(テナント)
- 設計: 伊藤憲吾建築設計事務所 担当/伊藤憲吾、森悟
- 写真: 森 悟
- 施工: アイビック
- プロデュース: IKA
- Copyright ©: 2024 Ito Kengo Architects All rights reserved
- CedarScent(シダーセント)2.0
<コンセプト>
2019年にオープンした南インドカレー店「シダーセント」の移転計画です。元の店舗も私たちが設計を協力させていただいていたので、引き続きお手伝いをさせて頂きました。
5年間の営業で多くのお客様にも親しまれた店舗であったが、急な移転計画となりテナント空間を探すところから計画は始まりました。幸いにもすぐに大分市府内町(府内五番街)にある田崎洋酒店さんの2階の店舗をお借りすることができました。これも店主夫婦が商店街のなかで多くのコミュニケーションをとっていたためであり、人柄から空間がスタートしたとも言えます。
急な移転計画ではあり予算確保が厳しい状況でありましたが、一つの転機となるようにすべてをポジティブにとらえていきました。
既存店舗の解体を行い、現れてきた状態を再解釈しました。天井を剥がして現れた鉄骨は錆止め塗装の赤茶色でしたが、これは南インドの土からつくられるレンガの色を想起させたため、その色を基軸に色彩を構成していきました。既存の床のPタイルも剥がすことで目地の跡が質感を感じたので、その上からクリア塗装をするところでとどめました。壁の解体で現れてきたALCパネルは凹凸があり、塗装することで砂岩のような印象を持ちました。既存の壁を残しながらクロスを張り替える際には、店主の希望のサフラン色(薄紫)やオレンジを使い、働く気持ちの向上に繋げました。以前の店舗で使っていた足場板の木材は表面を削ることで新しい木材として再利用をしながら、全店舗からの空間の引継ぎとなったように思います。
予算の悩み、短工期で行われた移転計画でしたが、既存の状態の再解釈と色彩の構成により全てがポジティブに変換することができました。お客様にも楽しんで頂ける空間になりました。これまで以上に美味しいカレーを提供して、これまで以上に愛される店舗となると思います。ぜひお尋ねください。
<設計概要>
所在地:大分県大分市
主要用途:飲食店
意匠設計:伊藤憲吾建築設計事務所 担当/伊藤憲吾、森悟
施工:アイビック 担当/彦久保雄二、戸高くみこ
写真撮影:森悟
構造・工法 主体構造:S造(1室)
延べ面積:66.47㎡(内法)
工程:設計期間 2023年1月9日~(施工と同時進行)、工事期間 2024年2月8日~2024年3月20日
<仕様>
床:既存撤去の上クリア塗装
壁:既存撤去の上AEP塗装、クロス貼り、一部木材再利用(全店舗)
天井:既存鉄骨躯体現し
Instagram:https://www.instagram.com/cedar.scent/
Facebook:https://www.facebook.com/cedarscentcurry