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Hotel-Ugo
- 家族構成: 夫婦+犬2匹+猫1匹&ペット好きな宿泊客
- 用途: 住宅+宿泊施設
- 所在地: 大分県別府市
- 構造: –
- 設計: 伊藤憲吾建築設計事務所 担当:伊藤憲吾、横尾清美、原大地、室宏 構造設計/野口豊高建築構造設計 設備設計/EE設計外構設計+サイン計画/LOAM 田部光昭
- 写真: 八代写真事務所
- 施工: 株式会社平野工務店 担当:赤嶺
- プロデュース: –
- Copyright ©: 2018 Ito Kengo Architects All rights reserved.
- HP:https://www.ugo.land/
ペットと一緒に泊まれるホテルと住宅計画である(2018.01完成)敷地は別府市明礬にある。温泉湯煙の景色が印象的な斜面地による街である。この場所に施主は「ペットと泊まれるホテル兼住宅」を建てることを決めた。施主夫妻は以前より犬と猫と住んでおり、共に旅行することも多かったが、快適にペットと泊まる場所は多くなかった。自らそういう場所をつくり同じ想いの人たちを喜ばせたいと考えての建設計画であった。敷地は別府らしい斜面の敷地であり、平面形状がやや中心部でくびれていた。そこに住宅とカフェ部分を2階建てで設けることで、駐車場とドックランを区分けすることにした。安全性の配慮ではあるが、2階建てのボリュームを挟むことで、場面展開が強調されドッグランの明るさと楽しさを感じることとなった。ドッグランには敷地形状を活かした起伏や回遊性を持たせ、犬が走りたくなるように喚起している。その場所らしい敷地の特性に応える事は景観に寄与することだと考えている。宿泊室はすべて違う空間として多様性を持たせている。ともすればペットという存在で機能的な施設空間になりがちであるが、楽しく過ごす空間を大切にした。各宿泊室が家型となり、外観からも空間の楽しさが伝わるようになった。ペットと共に過ごす空間であるために、臭いや傷がつくことなどの可能性が高いため、材料はメンテナンス性が高い物を中心に空間性を配慮して慎重に選定している。 構造は木造の在来工法である。平屋と2階建て部分はEXP.Jを設け別の構造体として計画している。いまやペットは家族同然に愛されて共に生きている。人と共に生きた動物の歴史は長いが、近年は過去のそれとも違う関係性が生まれているように思う。一方で殺処分は無くならない。多くのペットが家族同然に愛されているのにも関わらず。これは建築の受け入れ態勢も課題にあると思う。このホテルに宿泊した家族が、自分達の為のよりよい空間を模索し、施主の想いが伝播すれば幸いである。 楽しい建築となった。