• 家族構成: （住宅）夫婦二人、子ども3人　（事務所）スタッフ
• 用途: 事務所兼住宅
• 所在地: 大分県大分市
• 構造: 木造
• 設計: （意匠設計）　伊藤憲吾建築設計事務所 担当/伊藤憲吾、高田明日香、森悟、（構造設計）　きいぷらん　山下智
• 写真: 森 悟
• 施工: 株式会社　平野工務店
• プロデュース: IKA
• Copyright ©: 2024 Ito Kengo Architects All rights reserved
• H.O.T
  House＋Office-Ta

＜コンセプト＞

住宅兼事務所のプロジェクトである。敷地は大分市内にあり、中心市街地近くにあり歴史的背景もある立地である。施主はこの場所で公認会計士事務所を営んでおり、住宅と併せた建替え計画となった。

既存のRC建築がありその建築の解体が必要であった。解体に際し、RC造の基礎構造下より多くのレンガが出てきた。それ以前にレンガ造による建築があり工場として使われていたようだ。その下には平安時代からの歴史があり、人の生活が積み重ねっていることを感じることとなった。既存の石積み擁壁も安全性を鑑みて撤去することにした。

住宅と事務所を併設させて計画することが計画の骨子となった。職住一体は利便性も高いがプライバシーの確保も必要である。事務所空間は石積み擁壁撤去後の代用として、半地下空間にすることで構成している。住宅空間は事務所空間をスキップフロアとして利用することで乗せかける構成とし、生活音の伝播を最小限にしている。音楽が趣味の施主への配慮となっている。

北側の駐車場は道路の幅員を考慮して広く確保しており、住宅と事務所用に必要台数を確保している。南側のL字状に囲まれた庭空間はプライバシー性を高く確保しており、他者の視線を最小限としている。公私のバランスを敷地配置で行う結果となった。

歴史的背景もあり長く蓄積された景観に配慮するために、外壁素材は時間軸を感じる素材を採用した。SOLIDO（ケイミュー）は工場生産時のムラを表情として採用しており、経年変化性を持った素材として優秀であるので本建築に採用している。利己的に素材を選ぶことが多い中で、時間性を基軸に判断できたことは街の未来へとつながる可能性を残している。

住まい手の好みと場所性の在り方、そして職住の可能性を重ね合わせて生まれた住宅である。

＜設計概要＞

所在地：大分県大分市

主要用途：住宅兼事務所

意匠設計：伊藤憲吾建築設計事務所 担当/伊藤憲吾、高田明日香、森悟

構造設計：きいぷらん　担当/山下智

施工：株式会社　平野工務店　担当/友永

外構：1st　SPACE　担当/緒方俊介

写真撮影：森悟

構造・工法 主体構造：木造　在来工法

規模 階数：地上２階建て

敷地面積：600.94㎡

建築面積：182.18㎡

延べ面積：241.81㎡

工程：設計期間 2021年11月～2022年10月、工事期間 2023年1月～2023年９月

住宅の品質確保の促進等に関する法律による性能表示：省エネ等級５、耐震等級３

（外部仕上げ）

屋根：カラーガルバリウム鋼板平葺き、シート防水

外壁：SOLIDO（ケイミュー）、ジョリパッド吹付（アイカ工業）

サッシ：サーモスTW（LIXIL）

（内部仕上げ）

床：オークフローリング

壁：クロス貼り

天井：クロス貼り

（設備システム）

キッチン： TOTO

浴室： TOTO

便器： TOTO

洗面脱衣室： サンワカンパニー

空調冷暖房：エアコン

換気：第三種換気

給排水：上水道、下水道

給湯：エコキュート