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作品

F.R.P-710

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F.R.P-710

  • 家族構成: 単身
  • 用途: 共同住宅 一室
  • 所在地: 大分県別府市
  • 構造: 鉄筋コンクリート造
  • 設計: 伊藤憲吾建築設計事務所 担当/伊藤憲吾、森悟
  • 写真: Yuichi Tatsukawa
  • 施工: 株式会社 是永ホーム
  • プロデュース: アンヘルニニ
  • Copyright ©: 2024 Ito Kengo Architects All rights reserved
  • F.R.P-710
    Fリノベーションプロジェクト710号室
  • F.R.P-710
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<コンセプト>

分譲マンション一室のフルリノベーション計画である。

別府市にあるマンション一室を購入し一新することになった。大学生のお子さんが一人暮らしをする際に、今後かかる家賃を不動産に投資することで次の展開を意識することが計画された。大学を卒業後は賃貸などに転用が可能である。住まいにかかる費用を投資とみなし、投資回収を見込むことで工事予算も幅を持って考えることが可能となる。築年数は40年ほど経った鉄筋コンクリートの集合住宅の最上階の一室であり、別府湾を望むことができる好条件であることもその要素となる。

現状調査では分からなかった配管ルートなどが解体時に確認され再計画をすることになった。古い建築はその当時の施工方法を想像する必要がある為、現場で対応する姿勢が問われる。

仕上げは躯体を現すことを想定していたが、壁は躯体に直貼りのクロス仕上げとなっており、クロス下地のパテ処理も途中の改修時により接着度合いが違っていた。それによりパテが剥がれない部分もあり、部分的に塗装仕上げに変更している。コンクリートの躯体の表情と塗装の表情がミックスされた空間となった。新築では生まれないリノベーション独特の豊かな表現と言える。

キッチンはスケルトンの物を採用し、収納は可動する家具で製作した。これにより伸びやかで可変性のある使い方が可能である。アレンジできる家具は自分なりの収納方法を作ることができ、インテリアの自由度が高い。

大きなワンルーム構成とすることで面積を最大限に利用し、伸びやかな生活ができる。ゼロに近い空間とすることで、今後、間仕切りを設けることで個室を作ることも可能である。不動産投資としても長く運用することができる物件となった。

暮らしを支え、生活を楽しくするための住空間をつくる事は最も大切だが、大きな費用が掛かる以上は運用も心掛けたい。今後、物価高騰が続くことを予想すると、住まいにかける費用は投資と考えることは要素となってくるだろう。

 

 

 

<設計概要>

所在地:大分県別府市

主要用途:共同住宅

意匠設計:伊藤憲吾建築設計事務所 担当/伊藤憲吾、高田明日香、森悟

施工:株式会社 是永ホーム 担当/秋吉勇

写真撮影:Yuichi Tatsukawa

構造:RC造(一室)

床面積:51.8㎡ (内法面積)

工程:設計期間 2022年5月~2023年6月、工事期間 2023年8月~2024年1月

(内部仕上げ)

床:オークフローリング

壁:既存躯体現しクリア塗装、AEP塗装

天井:断熱補強の上AEP塗装

(設備システム)

キッチン: オーダーフレームキッチン(ツールボックス)

浴室: パナソニック

便器: LIXIL

洗面脱衣室: 実験用流し

空調冷暖房:エアコン

換気:第三種換気

給排水:上水道、下水道

給湯:LPG